脊椎専門外来をしていると日々、様々な腰痛、首の痛み 手足の痛み、シビレなどを訴える患者さまがいらっしゃいます。
これをお読みの方も腰痛と足のしびれで専門外来あるいは整形外科を受診されたことがあるのではないかと思います。私の外来で1.2を争う位おおいのが腰の痛みと足のしびれの組み合わせでついでに皆さん、ヘルニアを疑っておられます。あるいはヘルニアですと診断されている方も非常に多いです。
確かに腰痛だけではなく、足がしびれたらかなり不安になるし、誰でも知っているヘルニアかと疑うのも無理はありません。そういう方たちは整形外科を受診してヘルニアと診断され、治療を受けている方もこれまた、非常に多いのも事実です。
私はそのときに問診票あるいは患者様に確かめることが絶対あります。
それは ”足に痛みがあるか?ないか?” です。
私は必ず、MRIを撮影して絶対確認するのですが ”腰痛+しびれ” の患者様は90%以上の確率でヘルニアはないことがほとんどです。
これをお伝えすると皆さん、びっくりするのですが本当です。そもそもヘルニアは神経を圧迫して症状が出る病気ですが圧迫している神経は
坐骨神経
つまり、下半身の神経の中心です。それを圧迫すればまず、痛みがでます。ついでにシビレもでるものなのです。下肢の痛みを差し置いてまず、しびれが先に出ることなどヘルニアの場合、ほとんどありません。
いつも私は患者様にお伝えしていることは ”ヘルニアは下肢が痛くなる病気です”
なので、たなけんクリニックでは腰痛とシビレの組み合わせの方は投薬治療に加えてこれが最も重要なのですが ”運動療法” リハビリをしっかりする事だとご指導しております。
特にシビレに対しては運動療法をしっかりしていただければかなり効果も期待できます。
私が脊椎疾患のかたを診察するときに大切にしているのは
1)MRIを撮影してしっかり患者様の脊椎の状態を把握すること
2)患者様の訴え、状況、状態に照らし合わせて画像所見をじっくり観察する事
3)患者様にどうして症状がでるのかしっかり伝えること
4)患者様に最もいい治療法を選択する事
です。
先生が言っていることがよく分からないまま、ただ、治療している方も非常に多いので納得するまで医師によく質問する事も重要です。
ヘルニアに関してはまだまだ、誤解されたり間違って認識されていたりする事が非常に多いことも日々の診察で感じます。少しでも理解していただかなければならないと感じています。
リハビリについてはもっと言いたい、伝えたいことがいっぱいありますので追々、ブログにあげていきたいと思います。
脊椎、腰椎治療に関する誤解、偏見をすこしでも少なくできるよう、情報発信していきます。