こんにちは、たなけん院長です。
外来をしていると腰が痛いという患者様がたくさん、いらっしゃいます。
その中で最も多いのが
「病院でヘルニアと診断されています。」
これが本当に多いです。
しかし、そういった患者様はほとんどが腰が痛いだけでしかなく、あったとしても足のシビレも腰痛と一緒にある程度です。
よくお聞きするとレントゲンだけ撮影されてヘルニアと診断されていたりしている方も多いです。
はっきり申し上げます。 「腰椎椎間板ヘルニアは基本、足が痛くなる病気です。」
確かに教科書的にはヘルニアは 腰痛、足の痛み、シビレが代表的な症状として書いてあります。しかし、私はいつも患者様に傷んだ椎間板が押している神経は坐骨(下肢)神経でそれは下肢の神経を束ねているモノなのでそれをいくら押してみても腰が痛くなることはありません。ヘルニアになるような方は元々、腰痛があるような人です。
腰痛に加えて足のシビレがある方も多いですが基本、そのような症状のお持ちの方はヘルニアあったとしても極めて軽い軽度な方である場合が多いです。
腰痛のある方でヘルニアと思い込んでおられる方には足の痛み、つまり坐骨神経痛があるかどうかを確かめて下さい。
あればヘルニアの確率が高いし、なければただの腰痛あるいはほとんどの方が足腰の筋力の低下あるいは重労働、高齢化とともに椎間板が傷んでいる場合がほとんどです。
また、現代の腰痛疾患を診断するためにはMRI検査は必須です。これだけは断言できます。
レントゲンだけではほとんど何も分からないと言ってもいいくらいです。MRIを撮影すると様々な患者様の状態が把握でき、的確に治療方針を立てたり、どのようなリハビリが的確なのかも分かり、アドバイスする事ができます。
なので腰痛がかなり長引いているのであれば一度、MRIを撮影することをおすすめします。かなりの事が分かります。
実際、当院で腰痛の方はすぐにMRIを撮影しますがほぼ、99%の確率でヘルニアがありません。それを患者様にお伝えすると皆一様に驚かれます。
その他、偶然に腰痛の原因が、ガンのせぼねへの転移や卵巣ガン、あるいはその他の病気が見つかることも珍しくはありません。
やはり、治療するには、まず、その方がどうして痛みを感じているのかを診断する事が基本だと思っています。
もう一度お伝えします。
「腰椎椎間板ヘルニアは足の痛くなる病気です。腰が痛いだけのヘルニアはありません。MRIを撮ればすぐに分かります。」