こんにちは、たなけん院長です。
今日は脊椎の手術についてお話ししたいと思います。
一般の方は腰の手術ってどんなイメージをお持ちでしょうか?
おそらく腰の手術なんてしたら「寝たきり、車椅子になってしまう」や「やってもシビレがとれないからやらない方がいい」など、とにかく、悪いイメージがほとんどではないでしょうか?
これはひょっとしたら、地方だけのことではないかと思っていましたが2年前に東京で武者修行をしていたときに東京の患者さんもまったく、同じ事を言っていて、これは全国の人がこう思っているんだろうなと感じました。
しかし、日々、実際に手術をしているとほとんどの方は調子が良くなって、脚の痛みが改善することはもちろんの事、シビレも大なり小なり改善するし、何より、これまで手術して寝たきり、車椅子になった患者さんなんて、一人もいません。(これ、ホントです)
では、我々脊椎外科医は手術で何をしているのかと言えば、この二つです。 固定 と 除圧
これしかしていないと言ってもいいです。
つまり、脊椎の骨をボルトと金属でまっすぐに固定していることと、圧迫されて痛みとシビレ、運動障害を起こしている神経を圧迫から解放(除圧)しているだけです。
これを片方だけ、あるいは両方しているだけなのです。
となると傷んだ神経になにかいいことをしているかと言えば何もしていません。ただ、圧迫を取っているだけ、曲がった腰を伸ばしているだけなのです。
だから、そもそも治療結果に限界があるのです。
もしも傷んだ神経にいい薬があれば、我々の手術成績も飛躍的に改善しますが現在、そんないいものはありません。
何年も何十年も神経は圧迫されて傷んでしまっています。これを手術で圧迫を解放するのは本当に危険だし、いつ、神経を我々の手で傷つけてしまうかもしれないくらい、難しい物です。
何十年やっていても少しも楽な手術などありません。いつもヒヤヒヤしながら手術をしています。
それだけ一生懸命手術をしてうまくやっても神経の回復がうまくいかず、後遺症の残ってしまう方も僅かながらにいらっしゃいます。そんなときはホント、ツラいです。
ホントに最近、開業してまでこんな危険な脊椎手術をなぜ、しているのだろうと思うこともあります。
でも、自分にしかできない、得意な脊椎手術を世のため、人のためにやり続けようと思います。私の生きている証であり、やりがいのある仕事だと最近、思えるようにやっとなりました。
それは歯を食いしばって、この修行のような脊椎手術をやり続けたからこそ、60歳近くなって引退するような歳に患者さんに頼りにしてもらえる幸せをいただけたことにただ、ただ、感謝している毎日です。
文字通り、毎日、老体に鞭打って頑張っています。