昔の研修医|一宮市で腰痛・椎間板ヘルニア手術|たなけん脊椎眼科クリニック

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昔の研修医

こんにちは、たなけん院長です。


今日は研修医についてお話ししたいと思います。


なぜ、研修医のお話しをするかというと私の息子が今年、医師国家試験を合格し、4月から晴れて研修医となったことがきっかけです。


今の研修医の勤務状態を聞くと私たちの研修医時代と違い、いわゆる ”働き方改革” というやつのおかげでかなり楽になっていると思います。


病院によって違いますが概ね、研修医は定時8時半から5時半か6時には終わるそうで、研修医だった頃の私は朝5時半開始、終わりは日が変わって1時か2時、家に帰る暇がないのでソファもない病院で仕方なく折りたたみ式の机にタオルケット敷いてその上で仮眠を取るといったスタイルでした。


週休は今は基本2日ですが私は月休3-4日でした。



だから、いつもお休みのときは寝ていました。たまの休みに当時、結婚する前の女房とデートの時は映画みてても、公園にいるときも常に横で居眠りしていました。



30年もたつと世の中は変わるのですね。


ただ、私はだからといって「昔の医者はもっと働いていたからそれに比べたら、今の若い先生達はダメ」とは全く思いません。



なぜなら、昔より今の方がどんな分野でも確実に技術的は進歩しており、昔6時間でできていたことが今は1-2時間でできるようになっているので仕事量は少なくても全体的にみれば、昔より仕事の量は多くこなせているので人の働く時間が短くなっても問題のないのです。


いつの時代でも先輩達は口をそろえて、「今の若いもん達は」といいますがその時代、その時代、毎回年長者はそういうものですし、今の方が昔よりずっといいのです。



昔、私がまだ医者になって1年半くらいしか経っていないバリバリの研修医だったころ、12/30の当直を当てられました。


正月の当直で一番イヤな日は12/30と1/2です。


12/31と1/1は特別な日なので皆さん、病院には来ません。


その最もイヤな日、12/30を当てられました。



しかも、今では考えられないことなのですがたった1人です。指導医もなにもつきません。今では完全にアウト!です。


案の定、当日は患者で救急外来はごった返しになり、外科だけではなく、専門外の内科の風邪患者も大量に来ました。


その日は記録的な患者数で1日トータル300人、救急車6台、うち重傷者3人、これをたった1人でやりました。


自分としてはやれたという自負があったのですが後日、病院で大問題となりました。


それはそうです。経験の浅い研修医にそれだけの数の患者を診させたので、病院に対して待ち時間が長い、これだけの患者を1人で若い医師に診させている病院へのクレームが相次ぎ、翌年からは外科系、内科系当直をおくようになり、しかも常勤医師が当直にあたるというルールができました。



いろんな方から感謝されたし、よくやったと言っていただきましたが翌日から2日間、さすがの私でも寝込みました。


こういう、先人達の失敗や成功のもと、今の制度やルールができているのだと思います。


しかし、イヤな事ばかりではなく、昔の研修医をやった経験から言わしてもらうと、とにかく、“度胸” がつきました。


度胸というのは医師にとって最も必要かつ大切な要素です。


患者のリスクは同時に医師のリスクになります。


困難な治療をする際には必ずといっていいほど患者さまにリスクを取ってもらう必要があります。それは同時に医者もリスクを背負い、何かあったときに責任を取る必要性が出てきます。


そこで場数を踏んで度胸を身につければ少々のリスクはなんとかできるという自信が出てきます。


するとまた、治療が困難で困った方をなんとかして治療しようという気持ちになる。といった具合にいい相乗効果が生まれてきます。


気がつくと患者さまから頼りにされるようになるというのが私の考えです。


昔のツライ研修医時代が今の私の医師としての土台の礎になっています。